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高齢者障害者の虐待被害など防ごう、権利擁護へNPO設立――。本日付の神戸新聞(丹波篠山版)に、権利擁護に特化したNPO法人ウィズ・ユーに関する記事が掲載されました。私(弁護士馬場)も設立メンバーに加わらせてもらっています。

権利擁護という言葉は聞きなれないかもしれません。高齢者障害者を虐待等の権利侵害から守り、本人の意思が尊重される活き活きとした日常生活を実現するための活動と考えておいてください。

「法は家庭に入らず。」という法律の格言があることからもわかるように、これまで家庭内、あるいは親族間の問題に法が介入することには慎重な考えが強かったです。しかし、家庭内の問題を放置することによって、高齢になった親のお金を子どもが使い込んだり、認知症になった親に対して暴言を吐くなど、想像以上に多くの人々の権利が侵害されてきました。

こうしたなか、DV法をはじめとして、家庭内の問題に法が介入する仕組みが積極的に整備されるようになりました。そのほかにも、児童虐待防止法、高齢者虐待防止法、障害者虐待防止法が制定され、行政等が家庭内の問題に介入する法的根拠が不十分ながらも整備されてきたのです。

この度設立されたNPO法人ウィズ・ユーは、高齢者と障害者の支援活動に注力することになります。

NPO法人の設立メンバーは、以前から権利擁護の活動に積極的に取り組んできました。法人化することによって、個々の活動が組織化され、継続性の確保と活動内容のさらなる強化が図れると期待しています。

神戸新聞の記事は、単にNPO設立を記事にしたものではなく、丹波市、篠山市内における高齢者障害者の虐待数についても調査し報道しています。私達の期待を超える質の高い記事をまとめてくださり、記者さんにはとても感謝しています。

来年は、生まれたてのNPO法人ウィズ・ユーの活動を着実に軌道に乗せて、地域社会に貢献するのが私の目標です。地域のみなさんの温かいご支援をいただけると嬉しいです。

よろしくお願い申し上げます。

(馬場民生)