年度末、年度初めは裁判所が人事異動の季節になります。裁判官以外に書記官も異動するため、この時期に裁判の数が激減します。

弁護士としては抱えている事件の担当裁判官、書記官が誰になるのかは非常に気になるものです。特に地方(支部)の裁判所では裁判官の数が限られますので、人事異動が地域に与える影響は大きいです。

今年度、私が高く評価していたY裁判官が異動されました。「またお会いするときはよろしく。」と話されていましたが、東京へ異動されましたので、お会いする機会もしばらくなさそうです。

Y裁判官は、弁護士(当事者)の主張をしっかりと受け止めて、これに正面から回答を出されていました。和解をすすめるときも、両当事者の主張をきちんと整理して、裁判官の心証を丁寧に説明した上で、裁判所が相当と考える和解案を提示されていました。提示される和解案の内容も、双方の主張をしっかりと受け止めて考えられていますので、当事者の納得を得やすいものでした。数多くの事件を担当される中で、ここまでするのは本当に大変なことです。

今日は新年度になってはじめて裁判所に行きました。明日も3つの事件の裁判があります。理想の裁判官にお会いしたいものです。
(丹波市 弁護士 馬場民生)